【マーベル】『ブラック・ウィドウ』感想・考察

3度に渡って延期をして来た『ブラック・ウィドウ』がついに公開されました。

『ブラック・ウィドウ』はマーベル・シネマティック・ユニバース24作目で、初めての単独映画になりました。ブラック・ウィドウが初登場したのはシリーズ3作目の『アイアンマン2』(2010年公開)なので、ようやくの主役です。

早速気になった点について書いてみます。もしかしたら誤解や勘違いをしている部分があるかもしれませんが、ご容赦下さい。

たくさんネタバレしているので、映画をまだ観ていない方は読まないことをお勧めします。

 

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感想・雑記

マーベルスタジオのロゴが出てくる場面が少し変わりましたね。今作からフェイズ4なので、もしかしたら何か変わるかな?と思っていました。音楽は変わっていませんでしたが、映像に変化がありました。

まず、アイアンマンとハルクから始まるイラストがカラーではなくなりました。最初の一瞬だけカラーで、すぐに色抜きになります。そしてマーベル・スタジオのロゴに映る過去作の実写映像が一新されました。以前は最初にワンダとファルコンが目立って登場していましたが、今作からは『エンドゲーム』の映像が多数使われていましたね。アベンジャーズのタイムトラベルやキャプテン・マーベル、トニーのフィンガー・スナップやハンマーを持ったキャップなど。ドクター・ストレンジの映像がオリジンのものから『インフィニティ・ウォー』の分身術になっていたり、ロケットの映像が今回からは『リミックス(Vol.2)』のものになっていたり…。どれも良かった。

 

肝心のストーリーですが、最初が暗い。暗過ぎる(笑)。最初にマーベル・スタジオのロゴが出ていたとは言え、マーベル作品であることを忘れるような話の重さ(笑)。子どもの人身売買を見せられたら気持ちが暗くなります。それに戦争・紛争を陰で画策していたとか、ヒドラと同レベルの組織ですね。

それはともかく、最初に登場した年少の女の子がナターシャかと思いきや、男の子だと思ってた年長の子がナターシャだったとは(笑)。ナターシャは1995年の時11歳(『ウィンター・ソルジャー』でゾラが「ナターシャ・ロマノフ、1984年生まれ」と言及している)ですが、11歳の女の子でもまだ少年みたいな見た目のこともあるのでしょうか。あと、子どもの時から髪を染めていたんだなぁと思いました。ブラック・ウィドウは作品ごとに髪型・髪色が違いますからね。

今作はオリジンなのかなと思っていましたが、メインの話は2016年のせいぜい1ヶ月程度の出来事でした。幼少期の話もあったのでオリジンとも言えるとは思いますが、少し意外な時代設定です。もっと前の、シールド加入前や加入後の活動がメインの話なのかなと勝手に想像していたので。今作は『アベンジャーズ』や『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』も併せて観ておく必要がありますね。ナターシャがどんな訓練や仕打ちを受けたのか、今まで何をして来たのか言及されるシーンがありましたから。

今作のクロスオーバーは、ロス長官が登場したことくらいでしょうか。ホークアイが出ることを少し期待していたので残念。会話の中だけならアベンジャーズのメンバーがいろいろ出ましたけど。トニー・スターク、宇宙から来た神様、バートン、ウィルソン、アリ男、キャプテン・アメリカ…など。僕としては、ナターシャとクリントの初対面や、相棒として一緒に活動した過去なども掘り下げて欲しかった。そこが丁寧に描かれていたなら、『エンドゲーム』での2人のやり取りがより一層胸を打つ内容になったでしょう。

ナターシャは元ロシアとアメリカの2重スパイで、シールドのホークアイは彼女を始末しようとしたが救った…というのが過去作の話から分かっています。その辺りの話を『ブラック・ウィドウ』で描かないでどうするって僕は思います。ここに関しては期待外れでした。

 

レッド・ガーディアンのアレクセイは、常人の倍くらいのパワーでしょうか。超人兵士としては物足りないから投獄されてしまったわけだし、キャップのように常人の4倍の代謝能力があればあんなに太らないはず(笑)。かなり滑ったお笑い者で、主に女性が活躍する映画にあって存在意義がよく分からないキャラですね。引き立て役でしょうか。

 

最後、ナターシャがタスクマスターにあっさり勝ってしまうのが意外でした。タスクマスターの戦闘アクションを見ると、ブラック・ウィドウ、キャプテン・アメリカ、ブラックパンサー、ホークアイ、スパイダーマンなどの戦闘技術をコピーしていますよね。それほどの強敵相手にあっさり勝利してしまうとは(笑)。タスクマスターは手負いだったのかな?

しかし「本当のあなたを信じる」と言ってタスクマスターを解放するのは、すごくヒーローらしい行動でした。『ウィンター・ソルジャー』で、「君とは戦わない。親友だから」と言って盾を捨てたスティーブ・ロジャースに通ずるところがありますね。

 

 

明らかになったこと

  • これまでナターシャとクリントの間で度々言及されていた、ブダペストでの出来事が判明しました。レッドルームを壊滅させるため、またナターシャのシールド加入への最終試験として爆破を繰り返していた模様。撃ち合いもかなりしたとか。

 

  • 『シビル・ウォー』のラストで、「ラフト刑務所が破られた」とロス長官からトニーに電話がありました。スティーブがたった1人で仲間を脱獄させたのかと疑問に思っていましたが、ナターシャの助力もあったようです。

 

  • 『インフィニティ・ウォー』でキャプテン・アメリカ達が使っていたクインジェット。アベンジャーズ本部で1機パクったと思っていましたが、ナターシャの仲間が作ったものだったと判明。メイソンという男は調達係のようでした。『インフィニティ・ウォー』でロスが「盗んだクインジェットで指名手配犯4人と?」と言っていたので、少し矛盾する気はしますが(笑)。

 

残った疑問

  • 『アベンジャーズ』でチタウリと戦う最中、ナターシャ「ブダペストを思い出す」、クリント「お前とは思い出が違う」と短い会話がありました。ブダペストの出来事はナターシャのシールド加入のための最終試験だったというのは分かりましたが、「思い出が違う」ということは2人の任務は少し違うものだったのかなと考えられます。詳細が知りたかった。

 

  • 『シビル・ウォー』の時、ペギーが亡くなった後の教会でナターシャはスティーブに対して、『ウィンター・ソルジャー』の後ロシアに帰って両親の墓を見つけてきたと言っていました。でもナターシャは実の親を知らないし、アレクセイとメリーナは死んでいなかったわけです。「両親の墓」とは何のことを言っているのでしょうか?アレクセイとメリーナは死を偽装していたとか?ナターシャはそれを真に受けたけど、今作で妹エレーナに真相を聞いた……だったら話の矛盾は無いかもしれません。

 

  • ナターシャはいつどうやってレッドルームから逃げたのかが分かりません。ウィドウは体内にチップまで埋め込まれて洗脳されていたわけですが、あの状態から離脱できた要因とは…?ナターシャがレッドルームで本格的な訓練を受けた時はまだ、洗脳する技術が確立していなかったとか?

 

  • 映画終盤のロス長官らによる包囲網を、ナターシャはどうやって切り抜けたのでしょう?レッド・ルームと引き換えに自由の身を得たとは考えにくい。ロスはあの通り支配欲の強い悪人ですから。家族とウィドウ達がやっぱり参戦して皆で一網打尽にした…というのが一番あり得そうな結果でしょうか。あるいは船でナターシャを拾って逃げたとか?

 

おまけ映像について

おまけ映像は『アベンジャーズ/エンドゲーム』の後のことでした。だから劇中設定2023年ということになるでしょうか。

肝心の内容ですが、ナターシャの妹エレーナがナターシャのお墓で供養していたところ、謎の女性キャラが現れ、「彼女の死はこの男のせい」と言ってホークアイ(クリント・バートン)の写真を見せる…というもの。

2人の話から察するに、エレーナは恐らく暗殺者として活動している模様。「次のターゲット」としてホークアイを紹介した女キャラは何者なのでしょう?「ヴァレンティーナ」と呼ばれていましたが。あと、エレーナはサノスのフィンガー・スナップで消された側なのか、生き残った側だったのかも気になるところ。

ヴォーミアでどんなやり取りがあったのか、アベンジャーズ以外はよく知らないだろうから、誤解が生じてしまっているようです。

この話の続きは、ドラマの『ホークアイ』でしょうか。どんな展開になるのか非常に気になるところ。

 

ちなみに、本編でエレーナはナターシャに「子どもが欲しいと思ったことはある?」と聞いていました。ナターシャは何も答えませんでしたが、エレーナは「私は犬が良い」と言っていたため、ナターシャのお墓に来た時”ファニー”という名前の犬を連れていました。

本編でナターシャはメイソンに用意してもらった偽の身分証を見て、「ファニー・ロングボトム?ふざけているの?」と言っていましたね。エレーナがペットに”ファニー”と名付けたのはこれに関係あるのもしれません。

 

 

小ネタ

  • 映画の冒頭の舞台は1995年でしたが、これは『キャプテン・マーベル』の出来事があったのと同じ年です。

 

  • コードネームの”ブラック・ウィドウ”とは、日本で”クロゴケグモ”と呼ばれる北アメリカ原産の毒グモのことです。このクモの腹部には砂時計のような赤い模様があり、これがマーベルヒーローの「ブラック・ウィドウ」のロゴマークにもなっています。

 

  • ナターシャ・ロマノフは原作ではロシアのロマノフ王朝の末裔という設定がありますが、映画版ではそのような設定は無いかもしれません。実はその設定はあるけど、あえて言及はしていない、という可能性もありそうですが。元ロシア人というのは原作通りです。(『アベンジャーズ』で、ロキに対して「ロシア人だった」とナターシャ自ら言っていた。)
  • 原作のナターシャは戦前生まれであり、年齢だけ見ればおばあちゃんです。しかしレッドルーム版の超人血清を打たれていることで、若い見た目と高い身体能力を保っています。
  • 映画版アレクセイ(レッド・ガーディアン)はナターシャの父親でしたが、原作では結婚相手です。

 

  • 『シビル・ウォー』であったホークアイvsブラックパンサーの戦闘シーンを、上から写したシーンがありました。ヴィランのタスクマスターがその映像を見て、戦い方をコピーしたようです。

 

  • 『アベンジャーズ』で、ナターシャはロキから「ドレイコフの娘、サンパウロ、病院の火災、バートンに聞いた。お前の帳簿は赤い血に染まってる。」と言われていました。ドレイコフというのはレッドルームの創始者で本作のラスボスでした。

 

  • 『アベンジャーズ』の時、ロキに洗脳されたクリントが正気に戻った後、ナターシャに「俺は何人を…」と手に掛けた人数を聞こうとして、ナターシャに制止されました。ナターシャ自身、自分の真っ赤に染まった過去に罪悪感を抱いていたからこそ、クリントの気持ちがよく理解できたのだろうと本作から推察されます。また、自分が暗殺者としてたくさんの人を手に掛けて来たからこそ、『エンドゲーム』で私的制裁人になってしまったクリントに同情したわけですね。『エンドゲーム』の序盤、ローディにクリントの近況を聞かされたナターシャの反応が、強烈に印象に残ります。

 

  • 本作(劇中設定2016年)で、ナターシャは実の親の名前を知ることはできませんでした。しかし『アベンジャーズ/エンドゲーム』でヴォーミアを訪れた際(劇中設定2023年)、レッドスカルから「ナターシャ、アイヴァンの娘」と言われていました。これは実の親の名前だと思われます。(※アイヴァンというのはロシア系の男性の名前らしいです。だから父親の名前かな?)

 

終わりに

感染症の流行で停滞していたマーベル映画がついに再スタートしました。今後のマーベル・シネマティック・ユニバースの展開に期待が膨らみます。

本作の序盤、ホタルについて「星みたい」と言われていましたね。そして最後のシーンもホタルでした。『エンドゲーム』でナターシャはヴォーミアという遠い星で犠牲になったので、ナターシャも星になった…と僕は解釈することにします。

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