【マーベル】『インクレディブル・ハルク』あらすじ・感想・小ネタ

『インクレディブル・ハルク』はマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)2作目です。2008年公開でした。キャッチコピーは「その強さ、驚愕!。今のところ、ハルクの単独映画はこの1本だけです。少し寂しい。

あらすじだけは大きなネタバレを避けて書いています。これから映画を観るという方は、あらすじだけ読むのをお勧めします。
『インクレディブル・ハルク』と、次にハルク(=ブルース・バナー)が出てくる『アベンジャーズ』では俳優が変わっています。知らないまま『アベンジャーズ』に行くと混乱する人も居ると思うので、注記しておきます。
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あらすじ

主人公は天才科学者であるブルース・バナー博士。アメリカ陸軍が密かに復活させたスーパー・ソルジャー計画で基礎研究を任されていたブルースは、成功を確信し自分の体で実験をしました。

しかし実験の失敗で、怒りを感じると緑の巨人に変身する体になってしまいます(怒りを感じなくても心拍数が200を超えると変身するようです)。変身している間は別の人格になりコントロールできません。また、変身中は銃弾やミサイルが効かないほどの耐久力や、鉄鋼を簡単に持ち上げたり潰してしまう怪力を発揮。

陸軍のロス将軍が自分の体を研究して強力な兵器(兵士)を作るつもりだと知ったブルースは、それを阻止するため国外に逃亡します。

5年ほど亡命生活を送りながら治療法を探すブルース。意図せず変身しないよう、呼吸法などの訓練もしていました。しかしブラジルに潜伏していた時の不慮の事故により居場所が知られてしまい、陸軍の追跡を逃れながら治療法を探すことになってしまいます。

 

感想・雑記<ネタバレ注意>

ブルースが実験に失敗してハルクになった経緯が、回想という形で簡潔に描かれていたのが良かったと思います。お陰でテンポの良いストーリー展開でした。2003年に公開されていた映画「ハルク」との差別化のために、実験前〜ハルクになる事故の詳細は省いたのかなと考えています。序盤からスリリングな展開に引き込まれます。

しかしこの映画、マーベル映画の中ではあまり人気が無いようです。なかなか面白い脚本だと思うのですが、話が暗いからでしょうか。主人公に感情移入すると、確かに辛い話です。あるいはキャラクターの問題?見た目がカッコイイ訳ではないし、ヒーローなのかモンスターなのか、微妙な立ち位置なのは否定し難い。

マーベル映画にしてはギャグが少なめですね。ブルースが、太ったおばさんのお尻でズボンのサイズを測ったのは面白いところ。あと、大学でピザを賄賂に使うとか(笑)。それから、「NYの地下鉄は世界一攻撃的な人間で一杯だ」ということでタクシーを選んだのに、かなり荒い運転をするドライバーに当たってしまい、ベティに「深呼吸して」と言われる。

そしてタクシーを降りたベティの方が怒りを爆発させて、

ブルース「怒りをコントロールするいい方法が」
ベティ 「黙って」

というやり取りが面白かった。(笑)

3回ある変身シーンで、1回目では出し惜しみをして、2回目ではっきり変身する様子を描いてから陸軍とのバトル。3回目ではアボミネーションと戦うために変身、というヒーロー性の高いものでした。それぞれ違う演出で良かったなぁと思います。1回目の変身に関しては、まだハルクがズボンを履いていなかったから全身を映せなかっただけかもしれませんが(笑)

大学でのハルクvs陸軍で、ハルクがベティを墜落するヘリから守るシーン。2人が炎に包まれた直後に大雨になるのは都合が良過ぎないかと思いましたが、よく見てみるとヘリの墜落前に巨大な雨雲が近づいて来ていました。その後ハルクは雷に向かって吠えますが、あれがソーの出した雷だったら面白いなぁなんて考えました。

僕が一番残念に思うのは、ブルース・バナー(ハルク)を演じた俳優が、『インクレディブル・ハルク』とそれより後の『アベンジャーズ』以降で変わってしまったことです。『インクレディブル・ハルク』ではエドワード・ノートンが、『アベンジャーズ』以後はマーク・ラファロが演じています。俳優の変更に伴いハルクのデザイン(顔つきなど)も変わっています。エドワード・ノートンとマーベル・スタジオが脚本などを巡って対立してしまったことが原因のようです。『アイアンマン』のローディ(トニーの親友の軍人)も『アイアンマン2』以後で俳優が変わりましたが、主人公の俳優が変わるというのは非常に残念なところ。僕としては変更後のマーク・ラファロの方が好きですけどね。この人が最初から演じてくれていたら…と思います。

ブルースの逃避生活は最初「不明 5ヶ月」と字幕で出ていて、中盤あたりでロス将軍が「5年間自在に国境を越えた」と言いました。どっちなんだよって思いましたが、多分最初のは行方不明になって5ヶ月後の回想シーンを写しただけですかね。ちょっと誤解を招く表現だなぁと感じました。せめて6ヶ月後とか12ヶ月後とかの回想にしてくれれば良かったのに、同じ数字の5を使うとは…。

最後のシーンは、肉体変化の起きない日が0になり、瞑想しているブルースの目が緑になる…というものでした。あのシーンは少し説明不足な気もしますが、要は自分で変身をコントロールできるようになったことを示しているのだと僕は解釈しています。瞑想しているのに変身するのは意図的だし、ブルースは笑みを浮かべていたからです。

 

疑問に思ったこと<ネタバレあり>

  • ブルースが序盤に働いていたブラジルの工場では炭酸飲料(ガラナ・ソーダ)を作っていましたが、『アントマン』の主人公スコットが出所後に飲んでいたものがこれに見えます。気のせいかもしれませんが。あと、ブルースの血が混ざったソーダをアメリカのお爺さん(カメオ出演のスタン・リー)が飲んでしまい、「刺激が強過ぎたようです」と言われていましたが、あのお爺さんの身に何が起きたのでしょうね?笑

 

  • アボミネーションはハルクと同じかそれ以上の力でしたね。後にハルクはサノスと戦うわけですが、初期の作品でもこんなに強いヴィランが居たのだと再確認。しかしアボミネーションがその後どうなったのかが分かりませんね。元の体に戻したのかな?そうでなかったら閉じ込めておくのは不可能ですよね。あれだけのパワーですから。
  • ドラマの『エージェント・オブ・シールド』のシーズン1の13話『謎の荷物』で、アラスカで監禁されていることが言及されていました。詳細は今後予定されているドラマ『シー・ハルク』で何かあるかもしれません。

 

  • ”ブルー”というハンドルネームでブルースと交信していたスターンズ博士。彼はエミル・ブロンスキーをアボミネーションにする実験の後倒れ込んで、ブルースの血が体内に入ってしまったのか頭部が異常な動きをしました。彼もヴィランになる伏線なのかなと思いましたが、『インクレディブル・ハルク』の後一切出てこないので、スターンズ博士がその後どうなったのか気になります。

 

小ネタ<ネタバレあり>

  • 本編で採用されなかった「もうひとつのオープニング」というものがあります。それは北極らしき場所にブルースが行って拳銃で自殺を図るものの、ハルクに変身してしまい、ハルクが拳銃を握り潰して自殺できなかった…という内容でした。冒頭から暗過ぎます。笑

 

  • 最初の方で社名の「STARK INDUSTRIES(スターク・インダストリーズ)」やシールド長官の「ニック・フューリー」の名前が出てきたりして、『アイアンマン』との関連を観客に考えさせました。陸軍の兵器ももちろんスターク製です。そしてこの『インクレディブル・ハルク』は、『アイアンマン2』と同時期の出来事だったことが『アイアンマン2』をよく見ると分かります。理由は『アイアンマン2』の記事で書きます。

 

  • 序盤にニック・フューリーの名前が出たのと、ロス将軍の「呼称”グリーン”と”ブルー”を<シールド>のデータベースに」とのセリフから、陸軍とシールドは協力してブルースの行方を追っていたことが推察されます。それでも5年間も行方をくらませたなんてさすが天才科学者。

 

  • ”兵力強化プロジェクト”だとか”スーパー・ソルジャー計画”の事は『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』を観ると分かります。その後でもう1回『インクレディブル・ハルク』を観ると、話の理解度が増します。

 

  • 大学でブルースにピザをもらって中へ通した警備員を演じた俳優さん(ルー・フェリグノ)は、かつてテレビドラマでハルク役を演じていたとか。『インクレディブル・ハルク』はもちろん、その後の『アベンジャーズ』シリーズでもずっとハルクの声を担当しているようです。

 

  • 終盤にハルクが両手を叩いてヘリに引火するのを防ぎましたが、あれは”サンダークラップ”と呼ばれる、コミックでも使われている必殺技だとか。

 

  • ブルースは最後カナダへ行ったみたいですね。僕は地理に弱いので知りませんでしたが、ブリティッシュ・コロンビアはカナダにある州だと。ブルースがベティのネックレスをちゃんと買い戻して送ったのが偉いですね。

 

  • おまけ映像でトニー(=アイアンマン)が出てきた理由ですが、『マイティ・ソー』の特典映像にある、『マーベル・ワンショット:相談役』でその経緯と結果が分かります。要約すると次のような内容です。
    世界安全保障委員会はエミル・ブロンスキー(アボミネーション)vs ブルース・バナー(ハルク)の戦いのヒーローはブロンスキーであり、アベンジャーズ計画に、捕まっているブロンスキーを入れたがっていた(出所させたがっていた)。しかしシールド長官のニック・フューリーは事実が逆だと知っているので、それを阻止したい。シールドのエージェントであるコールソンとシットウェルが、相談役になったトニー・スタークをロス将軍に差し向け、ロス将軍の機嫌を損ねる(わざと怒らせた)ことでロス将軍の庇護下にあるブロンスキーを出所させる(=アベンジャーズのメンバーに入れる)のを防いだ…。
    ちなみに”世界安全保障委員会”というのは、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』で明らかになる組織です。そしてトニーが相談役になる話は、『アイアンマン2』の最後であります。

 

終わりに

その後のブルース・バナー役の変更や興行収入など、マーベル映画の中では不遇な作品です。しかし1本の映画として十分面白いと僕は思いました。

賛否の割れている作品のようですが、エンタメですから気軽な気持ちで楽しめば良いのではないでしょうか。

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